こんにちは。
エグゼムギターオーナーのメタル高橋デス!
この記事では新しいシリーズとして、猿でもわかるエレキギターの配線方法をお届けしていきたいと思います。
普段ギターを弾いているだけの方は、ギターの配線の仕組みについてあまり知らないと思いますが、意外と知られていない配線の仕組みを知るだけで、トラブル時に役に立つことがあると思います。
ご自身で電装系パーツを交換したい場合や配線をアレンジしたい場合に、この記事での基礎知識が役に立ちますので、ぜひ参考にしてみてください!
これから様々な配線パターンをご紹介していきますが、今回の記事ではギター配線の基礎知識、そして定番のボリューム、トーンについて解説していきます。
意外と知らないエレキギターの配線方法をこの機会に勉強してみましょー
エレキギター配線の基本的な仕組み
まずはじめに、エレキギターの配線はどうなっているのかについて解説します。
この基礎知識があって、初めて他の配線を理解することが可能になります。
まずこちらの動画でわかり易く解説しているので、必ずチェックしてくださいね!
こちらの図は、いわゆる男のダイレクト配線です。
ボリュームやトーンなしで、シンプルに音が出るだけの配線になります。
これがエレキギター配線の基礎の基礎になります。
基本的に電気の回路を成立させるには、回路を一周させる必要があります。
ギターのピックアップから出ている線にはいくつかパターンがありますが、図のピックアップはシンプルに、ホットとアース、そしてシールド線が出ているものになります。
図では+とをホット、マイナスをアースにしていますが、これは逆でも機能します。
どちらかをホットに決めて、それをジャックのホット側に配線。
もう片方をアースに決めてジャックのアースに配線。
線に巻かれているシールド線もアースに接続。
これだけで音が出ます。
ホットとは
ホットとは、わかり易くいうと、音の信号が流れるメインのラインです。
基本的にこれから出てくるボリュームやトーン、PUセレクターやバランサー等、このホットのラインの間にパーツを入れていくことになります。
ですので、これから色々な配線を考える際は、このホットのラインの流れを考えておけばOKです。
アースとは
アースはわかり易く説明すると、いらない電気を捨てる場所です。
アースに落とすという表現が良く使われますが、拾ってきたノイズなどを捨てる場所としてアースが使われます。
ピックアップの線に巻かれているシールド線や、金属パーツのノイズを捨てるための弦アース、そして導電塗料によるノイズ処理も、全てアースに落とします。
アースに接続する部分はとにかく全部繋いで、ジャックに繋ぎますので、いらないものは全部アースに繋ぐという考えで問題ないでしょう。
なるほど!
音の信号が流れるのがホット。
それ以外のノイズなどは全てアースに落とすんですね!
この回路を基礎にして、これから色々な配線に取り組んでみましょー!
エレキギターのボリューム配線方法
続いて、エレキギターの配線で一番定番のボリュームの配線方法について解説していきます。
ボリュームの配線方法についてはこちらの動画で詳しく解説しているので、まずはチェック!!
動画でも解説しましたが、こちらの図がボリュームの基本的な配線方法になります。
ポットの中には抵抗が入っており、ボリュームはこの抵抗をどれだけ通した後にジャックに電気を流すかで音量が調整されています。
ボリューム0の状態では、ホットに流れる電気が全てアースに流れるのでボリュームがゼロになります。
ボリュームマックスの状態は、抵抗を通らずにそのままジャックに流れますので、ボリュームがマックスになります。
ポットの一番右の端子は折り曲げてポットの背中につけ、半田付けするのが定番ですね。
ポットの背中には、各パーツからアースを集め、一纏めにしてジャックのアースに落とします。
ボリュームの配線はとてもシンプルですので、この機会に覚えてしまいましょう。
凄くシンプルな配線方法ですね!
この記事をお読みのあなたも、自分のギターの配線を見てみよう!
電子パーツ ポット(可変抵抗器)について
エレキギターのボリュームやトーンには、ポット(可変抵抗器)という電子パーツを使用します。
このパーツには、CTS製というのが多くのギターに採用されています。
このポットは見た目はほぼ同じでも、実は色々な種類が存在します。
主に、抵抗値、カーブの違いがありますので、そちらについて今から解説します。
抵抗はどれを選べばいいのか?
ポットは可変抵抗器という名前の通り、抵抗が入っていますので、抵抗の強さの種類があります。
ギター用に使われるポットの抵抗値は主にこの種類があります。
250kΩ→シングルコイルPU
500kΩ→ハムバッカーPU
25kΩ→アクティブPU
これが一般的な抵抗値とピックアップの組み合わせになります。
ぜひ参考にしてください。
ポットのカーブについて
そしてポットには抵抗値の他に、カーブという概念があります。
カーブとは、抵抗のかかり具合のパターンです。
主にAカーブ、Bカーブが売られています。
Aカーブは、シャフトを回転するに連れて、徐々に抵抗値が増えていきます。
このカーブは、主にギターやベースのトーンに使用されています。
Bカーブは図のように、シャフトの回転量と抵抗値が比例しているタイプです。
このカーブは均一に抵抗がかかりますので、主にボリュームに使用されることが多いです。
ポットにも色々な種類があるんですね。
サウンドハウスなどで買い物をする際に、商品名に抵抗値とカーブが書いてあるので、参考にしてみてください!
エレキギターのトーン配線方法
続いて、エレキギターの配線として同じく定番の、トーンの配線方法について解説します。
ボリューム続いて、多くのギターに搭載されているトーンですが、こちらも超基本的な配線なので、ここで理解しておきましょう。
トーンの配線方法については、こちらの動画で解説していますので、まずはチェックしてください!
動画でも解説しましたが、こちらがトーンの配線方法になります。
フェンダーギターはこの配線方法が採用されています。
ホットのラインにボリューム配線を挟んでいますが、トーンはそこに直列で挟むというよりも、ホットから枝分かれしてトーンの方に接続するイメージです。
トーンを機能させるためには、コンデンサーという電子パーツが必要になります。
トーンで音が変わるのは、このコンデンサーに高音域の音を吸い取らせることによって成り立っているのです。
コンデンサーは高音域と通しやすいという性質のある電子パーツなので、ポットを回してどれだけの高音域をコンデンサーに逃して、アースに落とすかを調整しています。
ですので、図のような配線方法になります。
ギブソン レスポール系トーン配線
ちなみに、トーンはこの配線方法でも機能します。
この配線方法は、主にギブソン系の配線で行われています。
どちらでも機能は同じですので、お好きな方で配線をしてみましょう。
トーンはこんな仕組みで配線されていたんですね。
この2つの配線方法さえわかれば、ギター配線は大体OKです!
コンデンサーの種類
トーン配線に使用するコンデンサーは、とても色々な種類が存在しています。
紹介しきれないくらいの種類が存在しており、一部のマニアの間では、様々なコンデンサーの付け替え実験が行われており、議論が交わされています。
ひとまずここでは、一般的に使用されるコンデンサーの種類について解説したいと思います。
473マイラコンデンサー→シングルPU
223セラミックコンデンサー→ハムバッキングPU
これが一般的に使用されているコンデンサーになります。
473と223というのは、コンデンサーの容量を意味しています。
この容量が多いほど、低周波の音域も通すことが可能です。
473の一番左の3は0の数を表しており、この場合473000pF(ピコファラド)という容量の単位になります。
ただ桁が多いので、パーツの仕様で表記される場合、0.047μF(マイクロファラド)という表記のされ方が多いです。
223=22000pF=0.022μF(マイクロファラド)です。
コンデンサーについては、特に決まりはなく、使う物によって音色が変わりますので、興味のあるマニアックな方は、色々試してみてください!!
コンデンサーは奥が深そうですねw
興味のある方は画像をクリックしてサウンドハウスでお買い物してみてください!