こんにちは。エグゼムギターのメタル高橋デス!
この記事では、エレキギターの配線方法シリーズとして、ピックアップセレクター編を解説していきたいと思います。
前回は、エレキギターの配線方法の基礎とボリューム、トーンについて解説しました。
今回解説するPUセレクターの配線方法は、基礎知識があった方が理解がしやすいので、まずは前回の記事をご確認ください。
さて、エレキギターに搭載されているピックアップセレクターですが、あなたはどのセレクターが好きでしょうか?
世の中に売られているエレキギターには、
- トグルスイッチ
- ミニトグルスイッチ
- レバースイッチ
が99.999%搭載されています。
ですので、この3つの配線方法さえ理解してしまえば、世の中のエレキギターのほとんどは配線可能になります。
ぜひこの機会に仕組みを知ってみましょう。
- エレキギターの配線に興味がある
- 自分のギターの配線を交換してみたい
- ギター配線に挫折してしまった
- 自作ギターを作るために配線を学びたい
- PUセレクターの配線方法が簡単に理解出来る
- 自分のギターの配線を交換出来るようになる
- ギターの配線トラブルに対応出来るようになる
ピックアップセレクター〈トグルスイッチ〉の配線方法
レスポールなどのギターに搭載されているトグルスイッチの配線方法をまずは解説します。
PUセレクターの中で一番簡単なので、ここから理解していきましょう。
動画で解説をしていますので、ご視聴ください。
トグルスイッチの仕組み
動画でもお見せした通り、トグルスイッチの仕組みは非常にシンプルです。
まず、トグルスイッチには4つの端子が付いています。
そして、レバーを倒すと、倒した方向と逆側の端子が離れます。
真ん中に倒すと、両端の端子が真ん中に繋がります。
この動きを利用して、ピックアップをセレクトするのが、トグルスイッチの配線です。
こういったエレキギターのパーツは、実物の動きを良く見ることによって、回路の流れを良く理解することができますので、実際に手元にある方は、この機会に確認してみましょう。
トグルスイッチの配線図
上記のトグルスイッチの仕組みを踏まえた上で、トグルスイッチの配線方法をご紹介します。
これがトグルスイッチのシンプルな配線図なので、覚えておきましょう。
シンプルに、ピックアップをそれぞれ両端の端子に配線。
そして、真ん中の2つの端子は折り曲げて半田付けし、そのままジャックのホットへ繋ぎます。
これだけで、トグルスイッチがエレキギターのピックアップセレクターとして機能します。
めちゃくちゃ簡単やん!!
ピックアップセレクター〈ミニトグルスイッチ〉の配線方法
続いて、ミニトグルスイッチについて解説したいと思います。
あまり搭載されているギターは多くありませんが、トグルスイッチよりもコンパクトなサイズのミニトグルスイッチについても取り上げます。
こちらも非常にシンプルな仕組みですので、この機会に覚えておくと、もしかしたら気に入ってしまうかもしれませんよ(笑)
まずはこちらの動画をご視聴ください。
3way On-On-Onスイッチの仕組み
ミニトグルスイッチをピックアップセレクターとして使用するには、3wayのOn-On-Onタイプを使用する必要があります。
まずは、このスイッチの仕組みから見ていきましょう。
ミニトグルスイッチはこういったパーツになります。
パーツを裏返しにすると、端子が6つついています。
この端子3つが1セットで1回路分となります。
今回は一番メジャーな、2回路3接点(3Way)を例に仕組みを解説します。
まず、レバーを左右どちらかに倒した場合、レバーを倒した方向と逆側の端子が真ん中の端子と繋がります。
これは2Wayのミニスイッチと共通なので、ここで基本的な仕組みを覚えておくと便利です。
そして、3Wayの問題として、じゃあ真ん中に倒した時にはどうなるの??
という疑問が出てくると思います。
その答えがこちら!
ミニトグルスイッチのレバーを真ん中にした時には、このような特殊な繋がり方になります。
これをうまく活用して、ミニトグルスイッチをピックアップセレクターとして成立させていきます。
ミニトグルスイッチの配線図
上記のミニトグルスイッチの仕組みを踏まえて、ピックアップセレクターの配線図はこちらになります。
レバーを左右に倒した時、シンプルに片方だけに配線がされ、ピックアップがセレクトされることは簡単に理解できると思います。
そして、レバーを真ん中に倒した時、このように配線されます。
見ての通り、フロント、リアどちらも通電し、いわゆるミックスされた音がジャックに流れます。
このような仕組みになっていますので、ぜひ覚えておいてください。
こんな風になってたんだ!めちゃくちゃ簡単だね!
ピックアップセレクター〈レバースイッチ〉の配線方法
最後に、ストラトキャスターなどに搭載されているレバースイッチについて解説していきます。
PUセレクターの中で一番難しい配線ですが、少しずつ理解していきましょう。
まずは、動画で詳しく解説していますので、ご視聴ください。
レバースイッチの仕組み
レバースイッチは、3Wayと5Way、さらに国産、外国産といったラインナップが存在しています。
ただ、基本的な仕組みはほぼ同じです。
一部、配列が特殊なレバースイッチもありますが、大抵のギターに搭載されているレバースイッチは今から説明する仕組みですので、参考にしてください。
まず、レバースイッチは表と裏に独立した回路が二つついています。
そして、レバーを倒すと、表と裏の回路で繋がる回路が連動して切り替わります。
この図のように、
というようにセレクトされます。
表と裏は連動しているので、AとA1が繋がっている時は、BとB1も繋がっています。
実際にレバースイッチを持っている方は、端子の動きを確認してみましょう。
国産レバースイッチ
国産のレバースイッチの配列はこのようになっています。
端子の並びが表と裏で若干違うので、ココが少しややこしい点ですね。
メーカーによって違う場合もあるので、よく動きを確認しておこう
外国産レバースイッチ
そしてこちらが、フェンダーのストラトキャスターなどに搭載されている、外国産タイプのレバースイッチの配列です。
国産と若干違いますので、こちらもスイッチを購入する際に注意しましょう。
配線方法の考え方は基本的に同じだよ
3wayレバースイッチの配線図
それでは、以上のレバースイッチの仕組みを踏まえて、まずは2PUのギターの配線を解説していきます。
2PUですと、使用するレバースイッチは3WAYのスイッチになります。
こちらが3WAYのレバースイッチ配線になります。
それぞれの電気の流れを見ていただければわかると思いますので、理解できるまで復習してください。
レバースイッチは少々複雑なので、この配線を考えた人は天才だと思います(笑)
僕もレバースイッチタイプの配線は苦手でしたので、最初は全く理解できませんでしたが、理解できると嬉しいものですよ。
ちょっと複雑だけど、よく考えたら理解できるよ
5wayレバースイッチの配線図
続いて、ストラトキャスターなど3ピックアップを配線する際に必要な、5Wayのレバースイッチの配線について解説します。
5Wayの方が難しいと思われるかもしれませんが、実はこっちの方が断然簡単です。
3Wayはミックスポジションを出すために一工夫がありましたが、5Wayの場合は、シンプルに配線するだけでセレクターとしての役割を果たします。
こちらが配線図です。
見ての通り、ピックアップを片方の3つに配線するだけです。
5Wayの場合、A1とA2の間で端子が止まるため、ミックスポジションを鳴らすのが簡単にできます。
この配線だけで3ピックアップのセレクトは可能ですので、覚えておきましょう。
また、ストラト配線はここに個別のトーンとマスターボリュームが入るので、少々複雑になっています。
ストラト配線については、また別で解説しますので、まずは基本的なことだけ覚えておきましょう。
意外と簡単でビックリ!
ボリュームやトーンを配置する位置について
上記のピックアップセレクター配線を理解できれば、ほとんどのギターの配線は簡単にできると思います。
以前お教えした、ボリューム、トーンとPUセレクターを組み合わせる方法を教えておきます。
マスターボリュームやマスタートーン
マスターボリュームやマスタートーンは、フロント、リア問わず、どちらのPUが選択されている時でも作用するノブになります。
マスターボリュームなどを配線する際は、画像の位置に挟むとマスターとして機能します。
マスターとして作用させるためには、セレクターを通った後に配線する
これさえ知っていればOK!
個別のPUのみに動作させるには?
反対に、フロントPUやリアPUのみに左右するボリュームやトーンを起きたい場合、画像の位置に配線をします。
個別に作動させたい場合は、セレクターを通る前に配線する
これで大抵のギターの配線は理解できたでしょう
以上が、ピックアップセレクターで代表的な『トグルスイッチ』『ミニトグルスイッチ』『レバースイッチ』の配線方法の解説でした。
少々難しい箇所もあったと思いますが、動画や記事をよくお読みいただき、この機会に覚えてしまいましょう。
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